「…ぷっ。あはは!ごめんごめん。
ももりちゃんて言うんだね。
噂通りの 天然っぷり。
人違いなんかじゃないから。」
私の 頭が ハテナでいっぱいに
なったそのとき
「「 キャー!!!!!」」
女の子たちの 黄色い声が
購買に 響き渡る。
「 あ!稜人!」
「 和磨。遅いと思ったら
また女口説いて … っ!! 」
そう言いながら 歩いて来た 男の子は
私を見るなり 言葉を詰まらせ
すごく驚いた顔をしている。
横山くんとは 正反対なタイプの男の子。
傷みのない 綺麗な黒髪。
それに すごく落ち着いた雰囲気。
あとね 背がすっごく高いの。
羨ましい…
彼の 身長を羨ましく思いながら
じっと見ていると
ばっちり目が合ってしまった。
「 俺の顔 なんかついてる?」
少し頬を染め 照れ臭そうにしながら
聞いてくる。
