守りたい、不器用な人。～貴方と始める最後の恋～

「ミサキさんが人を信じられなくなるのも無理はないです。
……そんな事があったら当然です」

「……」

「でも、罰ゲームならそんな長く付き合わないと思います！
彼は本当に……君の事が……」

「やめてください！！」


山瀬さんの言葉を遮る様に叫んだ。
驚く山瀬さんの顔を見て直ぐに謝る。
気にしてないと言ってくれるが、罪悪感でいっぱいだった。

山瀬さんの言った事を考えなかった訳ではない。

それでも……。

何も信じられなかった。


「……もういいんです……もう過去の事です」

「……」

「山瀬さん」

「……はい」


吹っ切る様に笑顔を浮かべて口を開いた。


「こんな面倒くさい女を好きになってくれてありがとうございます。
でも、貴方にはきっと……ううん、絶対にもっと相応しい人がいます。
だから……」

「あーー！！」


続きを言おうとすれば急に絶叫が響き渡った。
驚く暇もなく彼は私に笑顔を向ける。