守りたい、不器用な人。~貴方と始める最後の恋~

「っー……!!」


一気に紅く染まる山瀨さんの顔。
それを見たお客様たちは再び山瀨さんをからかいだしていた。


「よっ! 純情ボーイ!!」

「海咲ちゃんにべた惚れだね~」

「ちょっ……やめてくだ……」


更に顔を赤める山瀬さんだったがすぐにその顔は青ざめていく。


「山瀨! さっさと片付けて仕事に戻れ!」

「は、はい!」


再び放たれた大将の怒鳴り声。
よっぽど急いでいたんだろう。
彼が走り出した先には壁があるというのに。


「山瀨さん!!」


危ない、そう思った矢先彼は思いきり壁に激突していた。
鈍い音が周りに響く。