「ん~……」


カーテンの隙間から陽射しが入り込み、その眩しさで目が覚めた。
ぼんやりとする頭。
まだ覚醒しきれていないが無理やり目をこじ開けた。


「あっ……」


目を開けば真っ先に青色の寝袋が目に入った。
幸せそうな顔で眠る山瀬さんに思わず見惚れてしまう。


「ん~……わぁっ!!」


寝返りを打とうとしたのか寝袋ごとひっくり返っていた。
その衝撃で目が覚めた様だ。
上手く元に戻れないのかジタバタと動いている。


「だ、大丈夫ですか!?」


ベッドから駆け下りて寝袋を元に戻す。


「ありがとうございま……」

「え?」


交じり合った視線。
何故か固まる山瀬さんに不思議に思った。

冷静に考えれば今は寝起きだ。
寝起きを異性に見られる事は滅多にないし……。


「きゃっ……ご、ごめんなさいっ……」


思わず視線を逸らして立ち上がった。