***
山瀬さんの計らいで先にお風呂を貰った。
彼がお風呂に入っている間、頭を乾かしたり寝る準備を始める。
予備の歯ブラシはあるし、パジャマはあのジャージで。
布団は……。
「布団……?」
ある事に気が付き、思わず部屋を見渡した。
自分のベッドはあるがお客様用の布団なんて無い。
つまり、彼が寝る場所がない、という事だ。
「……た、大将!!」
私は慌てて部屋を飛び出し大将の部屋をノックする。
何度かノックした所でガチャリと鍵が開いた音が聞こえた。
それから数秒後、グレーのスエットを身につけた大将が顔を出す。
いつもの固めた髪は少し濡れて下がっていて、店の時とは違い雰囲気が柔らかく感じる。
「どうした?」
「どうしてって言うか……山瀬さんの寝る布団がないんです!」
叫ぶ同然に言えば大将にタメ息を吐かれた。
かと思えば興味なさげに扉を閉めようとしている。
「ちょっ……大将!?」
閉まりかける扉を手で無理やり抑えて足を扉にかける。
山瀬さんの計らいで先にお風呂を貰った。
彼がお風呂に入っている間、頭を乾かしたり寝る準備を始める。
予備の歯ブラシはあるし、パジャマはあのジャージで。
布団は……。
「布団……?」
ある事に気が付き、思わず部屋を見渡した。
自分のベッドはあるがお客様用の布団なんて無い。
つまり、彼が寝る場所がない、という事だ。
「……た、大将!!」
私は慌てて部屋を飛び出し大将の部屋をノックする。
何度かノックした所でガチャリと鍵が開いた音が聞こえた。
それから数秒後、グレーのスエットを身につけた大将が顔を出す。
いつもの固めた髪は少し濡れて下がっていて、店の時とは違い雰囲気が柔らかく感じる。
「どうした?」
「どうしてって言うか……山瀬さんの寝る布団がないんです!」
叫ぶ同然に言えば大将にタメ息を吐かれた。
かと思えば興味なさげに扉を閉めようとしている。
「ちょっ……大将!?」
閉まりかける扉を手で無理やり抑えて足を扉にかける。


