「おい、風呂空いたからさっさと入れよ」
「はーい、ありがとうございます!」
「……」
チーフは何か言いたげに口を開いたが、そこから声が発せられる事は無かった。
眉を顰めて『じゃあな』とだけ言うと再び扉は固く閉まっていく。
パタン、と音が響き渡り沈黙が広がるが、すぐに山瀬さんの声が部屋に落された。
「……お風呂って……あ! 着替えも何もない!!」
叫ぶ山瀬さんに驚きつつも小さく笑った。
「普通持っていませんよね? 今日から住み込み何て誰も想像出来ませんし」
「はい……びっくりしてます」
山瀬さんの戸惑った顔はすぐに笑顔へと変わる。
彼ならどんな事があっても前を向き続けられるだろう。
少し羨ましい。
私も山瀬さんみたいに強くなりたい。
「……一緒に頑張りましょう」
「はい!」
「着替えは……この前の私のジャージなら……。
って、チーフに借りてきましょうか?」
「い、いえ。あのジャージをお借りできますか?」
「それはいいですけど……」
チーフの服の方がサイズが合うだろう。
背格好も同じ様なものだし……。
不思議に思っていれば山瀬さんは苦笑いを浮かべた。
「はーい、ありがとうございます!」
「……」
チーフは何か言いたげに口を開いたが、そこから声が発せられる事は無かった。
眉を顰めて『じゃあな』とだけ言うと再び扉は固く閉まっていく。
パタン、と音が響き渡り沈黙が広がるが、すぐに山瀬さんの声が部屋に落された。
「……お風呂って……あ! 着替えも何もない!!」
叫ぶ山瀬さんに驚きつつも小さく笑った。
「普通持っていませんよね? 今日から住み込み何て誰も想像出来ませんし」
「はい……びっくりしてます」
山瀬さんの戸惑った顔はすぐに笑顔へと変わる。
彼ならどんな事があっても前を向き続けられるだろう。
少し羨ましい。
私も山瀬さんみたいに強くなりたい。
「……一緒に頑張りましょう」
「はい!」
「着替えは……この前の私のジャージなら……。
って、チーフに借りてきましょうか?」
「い、いえ。あのジャージをお借りできますか?」
「それはいいですけど……」
チーフの服の方がサイズが合うだろう。
背格好も同じ様なものだし……。
不思議に思っていれば山瀬さんは苦笑いを浮かべた。


