「中途半端な気持ちなんかではありません!!」
山瀬さんの力強い言葉がチーフの足を止めた。
振り向く事なく階段の途中で立ち止まるチーフに向かって山瀬さんは語りかけた。
少し儚げな、それでも芯が強い声で。
「俺は確かにミサキさんが大好きです。一緒に居たいという気持ちもあります。でもそれだけじゃありません!」
「……」
「このお店に通う様になって……。
ミサキさんや大将、貴方の笑顔やお寿司に対する想い、情熱を肌で感じ取りました。
こんな風に仕事に真摯に向き合っている方たちがいるんだって、楽しんで、輝いて……。
自分にしか出来ない仕事をしているんだって……凄く尊敬しました! 俺も……皆さんみたいになりたいんです!」
山瀬さんの熱い想いがダイレクトに伝わってくる。
偽りなんて少しも感じられなくて。
前に進もうと必死に立ち向かっているんだって分かった。
「……」
それでもチーフは何も答える事は無かった。
でもその場から動こうともしない。
静まり返った空間で、大将の視線が私に向いたのが分かった。
山瀬さんの力強い言葉がチーフの足を止めた。
振り向く事なく階段の途中で立ち止まるチーフに向かって山瀬さんは語りかけた。
少し儚げな、それでも芯が強い声で。
「俺は確かにミサキさんが大好きです。一緒に居たいという気持ちもあります。でもそれだけじゃありません!」
「……」
「このお店に通う様になって……。
ミサキさんや大将、貴方の笑顔やお寿司に対する想い、情熱を肌で感じ取りました。
こんな風に仕事に真摯に向き合っている方たちがいるんだって、楽しんで、輝いて……。
自分にしか出来ない仕事をしているんだって……凄く尊敬しました! 俺も……皆さんみたいになりたいんです!」
山瀬さんの熱い想いがダイレクトに伝わってくる。
偽りなんて少しも感じられなくて。
前に進もうと必死に立ち向かっているんだって分かった。
「……」
それでもチーフは何も答える事は無かった。
でもその場から動こうともしない。
静まり返った空間で、大将の視線が私に向いたのが分かった。


