守りたい、不器用な人。～貴方と始める最後の恋～

「それはそうなんだが……実際、3人だと厳しいだろう？　休みの問題もあるしよ」

「ま、何とかなりますって。俺も海咲も頑張りますから」


チーフは、『な？』と私に視線を向けた。
その自信満々な顔に少しの笑いが浮かんでくる。


「いつもサボろうとする癖に！」

「ばーか、もうサボらねぇよ」

「本当ですか？？」


疑う様な目つきでチーフを一瞥する。


「本当だっつーの。お前と一緒に働いていた方が楽しいしな」

「……っ……！？」


突然の言葉と笑顔に目を見張った。
でもすぐにからかわれている事が分かり流す様にテキトウに返事をしといた。


「信じてねぇな……ったく……」

「チーフ……？」


真っ直ぐな目が向けられて思わず固まってしまう。
数秒間、見つめ合っていたがすぐに聞き慣れた心地良い声が向けられた。