守りたい、不器用な人。~貴方と始める最後の恋~

「なんだ……チーフったらいつも通りじゃん!」


お皿を洗いながら小さく笑みを零す。
いつもと様子が違ったから少し心配だったが、そんな心配は必要ないみたいだ。

ガチャガチャとお皿の音が響き渡る中、チラリと視線を店の方へと向ける。

テキパキと動くチーフが目に映り自然に頬が緩んだ。


「早く戻らないとまた怒られちゃう」


手を素早く動かしてお皿を洗っていく。