例え結婚指輪が無いとしても。

「結婚とか到底無理だからよお」

男は刃物……いや、

お父さんとお母さんに刺したものとは

大きさが全くと言っていいほど違う。

これは…、


―――――チェーンソー。


「お嬢さんよお」

「左手ぇ、おじさんに貸してみい?」


嫌だ、触らないで。

嫌だ…けど、逆らうと、命は、ない。

けど、怖い、身体が、動かない。


「ッハ、なら…力づくでやるから、よお」


ッブンンンンン!!!!と 元気よくチェーンソーの電源が入る。


私は後退った。けど、もう、逃げられない。



――――――ガガガガガガガッ


チェーンソーが、私の左肩に、っ

痛い、痛、イタイ、痛い痛い痛いイタイ痛い!!!


ポトッ、と私の左手が地面に堕ちる。

私の座っている席や、私の服は

真っ赤に染まっていた。