例え結婚指輪が無いとしても。

涙が自然と溢れる。


声があまり出ない。


怖い、怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い、怖い、助け、て、怖い怖い、怖い。



「あ?」


心の叫びが漏れていたのか、

男は此方に向かって歩いて来た。


「おいおいお嬢さんよお」


怖い、来ないで、いやだ。私、死にたくない。


「なんだぁ?そのちゃっちい指輪はよぉ」


男はそうちゃんから昔貰った指輪を見て

鼻でフッと嘲笑し、私に


「あれかぁ?

『おとなになったら結婚するぅ!』

とかかぁ?ハァッww笑えるなあwwwww」


貴方に何がわかるの、と言いたかった。

でも、言えない。言えないよ。

助けて、そうちゃん。