「奏ちゃん、行こうか!」 乗って、と紘さんが 車椅子をすぐそばまで持ってきてくれる。 病院の中を移動する時も いつも紘さんが車椅子を押してくれたりしていた。 「あ、ありがとうっ…!」 紘さんは にこっ、と微笑み 私を乗せた車椅子をゆっくりと押しながら 目的場所___…野苺学園高等学校へと向かう。