須乃田、??

明子?道彦、??

お母さん、お父さん、??


「うそ、だあ……」

死んじゃった、の?

私ひとり置いて、?


嗚呼、目の前にハサミがある


「私も、しぬ、」


私はハサミを手に取り、


「よしなさい」


右手でしっかりと握り、


「ハサミを離しなさい」


身体に刃を向け、


「私の声が聞こえないのかい?」


怖いよ、怖い、手が震える、


「聞けといっているだろう!」


―――グサッ、


驚いた。

と、同時にハサミが宙を舞い

私の右膝に突き刺さった。

血は溢れる。痛み感覚は、そこまで無い。


「痛み、感じないのだろう?」


「……うん。」


「君は、爆発事故を境に

 痛みをあまり感じず

 声も余り出せず

 利き手の左手も失い

 左足は火傷で足が動かなくなり

 右足はハサミが刺さり負傷、だ」