私が消えても世界は廻る。 ~人間刈りVS救世主~

紫織はそれを子犬に差し出した。

しかし、犬は一向に食べようとしない。

「あ、そっか。」

紫織は梱包してあるビニールを開いて、手にのせて差し出した。

「あ。食べた。」

犬は、久しぶりにものを食べたのか、喜んでいた。

「可愛いね。」

なによ。
自分だってお金が無くて痩せ細ってるんだから、自分で食べれば良かったのに。