「…………」

「うわっ………なんだびっくりした……スノーか」

「…………………」

「………その……あれから1ヶ月経つけど…調子はどう?」

「……はぁ…」


あれから1ヶ月。

そんなに経つのか……

ボスの部屋、兼、ミーティングルームにて

私はソファーで横になっていた。


「……あの時は悪かったって!スノーに殺らせちゃってさ!あはは!」

「…………うん。そーね。ボスのせいね。あれは私を闇に落とす瞬間だった……」

「本当にごめんなさい」

「……」


でも、私は知ってる。

ボスの優しさを。


仲いい子を殺るのは辛かった。

でも、他人に殺られるところを見るのはもっと辛かったと思う。

だから、これで良かったのだ。


「……ありがとう…」

「…え?」


頭を下げてるボスにボソッと感謝の気持ちを言った私。

いきなり言われて驚いている様子。


「なんでもなーい!!」

「今、ありがとうって言ったよな!?」

「なんの事?知らなーい!」

「なぁ!スノー!もう1回言って〜!」

「無理でーす!!!」

「えぇ〜!?!?」


しばらくテンションが低かった私。

それを見て、みんなはどうしたら良いのか分からずにアワアワしている事が多かった。


「まぁ、その、なんだ……凄く楽しかったぞ!スノーのおかげだな!✨」


「………す、好きな女優が出てる映画が公開されたんだ…気分転換に観に行かない?」


「お菓子あげる…」


「野球する!?楽しいよ!あ!それかバット振り回す!?ここなら飛ばしても平気だよ!?!?」


「某コーヒー店に新作のラテが出たんだ!飲みに行こうよ♪」



など、それぞれの励まし方で、男子なりに接してくれた。

それが嬉しくて、段々元気が出たのは言うまでもない。


「なーにイチャついてんのー?」

「あ、ベリー!聞いてよ!スノーがさ〜!」

「朝っぱらからうるさいよ。ボス」

「フキに賛成………」

「おはよう!!!おはよう!!!おはよーーーう!!!!!!」

「今日もみんな元気だな……✨」

「あ!ほら!みんな集まったよ!ボス!会議しよ!会議!!!」


いつも通りに戻ってきているが

どこか、みんながよそよそしいのも感じていた。