すっぴんになった自分の顔を見て、またため息が出そうになる。 それを飲み込んで、私は倒れている鞄をまた手を伸ばしこちらに寄せた。 「ん、よっこいしょ」 オバサンかって自分でもツッコミたくなる。 まだ18歳だっていうのに。 ガサツな手付きで中を漁り、2つ折りの紙束を取り出す。 【○○銀行 普通預金通帳 椎名瑠李 様】 貯金用の通帳を開く。 残高はわかっているが、モチベーションを保つ唯一の物。 「あと10万...!」 自己暗示かのように言い聞かせ、じっくり数字を見つめる。