こっち向いて、ダーリン。【改訂版】

やっぱり気分悪いかな?良くは思わないよね?

不可抗力だけど、あまりいい状況ではないかも。


「だからまた怪我で入院って聞いた時は心配でたまらなかったけど、あなたのようなお友達がお見舞いに来てくれているなら安心かな」

「そ、そんな…」


元はと言えばわたしのせいで彼は入院しているんですよ。ああ、申し訳なくていたたまれない。


「ね、圭悟って学校でどんな感じ?!ちゃんと勉強してる?!同性のお友達はいる?!」

「え」


突然目を輝かせて訊ねてくる深瀬くんのお母さん。


「どう過ごしてるかな?!」

「どう…もちろん友達はいますよ!そして女子にすごく人気があります」

「女子に?!本当?!」

「はい!」

「うわぁ…!そうなんだそうなんだ!圭悟、人気があるんだ!嬉しいな…!」


興奮気味に両手を頬に添えて、照れながら嬉しそうにしている。


ああもう、わたしが男なら一発で好きになってるだろうな。魅力の塊だよ。どうしたらこういう風になれるんだろう。羨ましくてたまらない。

それにしても深瀬くんに対する愛情をこれでもかってくらいに感じるんだけど、こんな息子思いのお母さんに、本当に深瀬くんはどうして会いたくないんだろう。

わたしなら自慢しまくるけどな。

愛情が重すぎるとか?それとも何か別に理由があるのかな。


「わたし、深瀬くんと同じクラスで隣の席なんです」

「そうなんだ!えっと、ごめんね、お名前…」

「あっ、逢川咲良です!すみません自己紹介もしていなくて」