こっち向いて、ダーリン。【改訂版】

金沢くんを引きずりながら去って行く皆にヒラヒラと手を振り、わたしも背を向けて歩き出した。


なんだかお見舞いのつもりだったけど、逆に邪魔しちゃったな。

ごめんね深瀬くん。

でもいつもと変わらない深瀬くんに会えて、すごく、ものすごく安心した。


早く良くなってほしいな。

外傷以外は大丈夫そうだし、明日は何か食べ物でも持っていこう。


今日は面会謝絶が解除されたって庄司さんから聞いて、急いで来たから手ぶらだったもんな。

ここでいい女アピールじゃないけど尽くしていれば、深瀬くんの気持ちもわたしに向いてくるかもしれないし、今が頑張り時だよね。

…なんて邪な考えしてる場合じゃないって。


とにかく深瀬くんの為に、できることならなんでもしよう。

体を張って守ってくれた、わたしの恩人なんだから。

同じくらいのお返しをわたしはしなくちゃいけないんだ。