「すすすすみません!ふ、深瀬くんは」

「すでに病院へ向かわれております」

「あ!そう!ですか!良か」

「逢川様も参りましょう」

「…へ?わ、わたし?」

「ええ。ひどい仕打ちを受けたことでしょう。心中お察しします」

「それはどうも…って、なんでわたしが病院に?」

「勿論手当ての為です」

「手当て?わたし怪我とか別に」

「かなりの疲労だと思います。ご自身ではお気づきになられないのも無理はない。とにかくこちらへ。圭悟様と同じ病院ですのでご安心ください」

「や、大丈夫です。深瀬くんが無事ならわたしはそれで」

「さぁ参りましょう!」

「えええ?!」


庄司さんがわたしの背中に手を添え、外へ誘導する。


ちょ、わたし背中弱いみたい!反抗できなくなる!紳士的に感じるからかな?

じゃなくて!おい咲良!それどころじゃない!庄司さんどうしてわたしの話、聞く耳持たないの?!こんな強引な人だったっけ?!

…あ、前もだったか。にしても強引すぎじゃ…。


なんでなんで?と、現状を理解しない、基、できないまま、わたしは腑に落ちずにこの間と同じ車に乗せられるのだった。