こっち向いて、ダーリン。【改訂版】

するとなぜか適当に立っていた北栄の生徒達が、ぞろぞろと一列に並び始めた。

並びきらない人は深瀬くんの周りを囲う。

まるでなにかを見物するかのよう。


一体、何が始まるの…?


「なんのつもりだ」

「楽しい方がいいだろ?俺なりにどうやったらお前を一番屈辱的にやれるか考えたんだ」

「…で?」

「これから一人一発ずつ入れてく。最後まで耐えられたらお前の勝ちだ。あの女と一緒に逃がしてやるよ。でもその前に落ちたり手を出したりしたら、あいつの命の保証はしない」


──な、何言ってるの?!


最後までって、何人いると思ってるの?!


ぱっと見、二桁で収まらないくらいなのに、耐えられるわけないじゃない!普通に死んじゃうよ!!


「──っ!」


言葉を口にできず、とにかく深瀬くんへ向けて声を出し、何度も首を横に振った。


だめ、深瀬くん、今すぐ逃げて。

耐え切れたら逃がすなんてそれさえ信用できないのに、何もせず殴られ続けるなんて無理だよ。


そう叫びたいのに言葉にならない。ただ、唸るだけしかできない。


涙が溢れて止まらない。


そんなわたしを、深瀬くんは苦しそうに見つめた。