こっち向いて、ダーリン。【改訂版】

「…待ってると長いな。そうだ。待たせた罰として、あんたに俺の奴隷だっていう烙印を押してあげようか」


…は?烙印?

何言って…


「──!!」


澤田の吸っていた煙草が顔に近づいてくる。

前髪を引き上げられ、煙草の矛先はおでこへ向かっている。


う、嘘でしょ?こんなところに根性焼きなんて。


やだやだやだやだ!!


逃げようにも手足は動かせない。頭はしっかり澤田に押さえつけられている。


更に近づく灰色の物体。

小さな物なのに、半端ない恐怖に襲われる。


──コ ワ イ。


次第に熱さを感じ始め、ぎゅっと目を閉じた、その時──…。


「いかにもカスがたまってそうな場所だな」

「「「「「──!!」」」」」


──この、声は…。


扉が近い後方がざわめき出す。


「……」


澤田は手を止め立ち上がり、そちらへ顔を向けた。

ざわめきがこちらへ近づいてくると、それはやはり深瀬くんで。


なんで来るのよと反発したくなっても、どうしたって嬉しさがこみ上げて目が潤んでしまう。