こっち向いて、ダーリン。【改訂版】

「今回はマジでやるんだろ?」

「当たり前でしょ。この間は本当に深瀬が来るなんて思ってなかったもの。今日はマジでいくよ」


この間深瀬くんにやられたせいで、澤田の闘争心に余計に油を注いだのかな。

確実にヒートアップしてるよ。


先生達、警察呼んだんじゃないの?全然捕まえられてないじゃない。

ここにいる大概の人は薬物反応出るよ。おかしいもん。揃いも揃って皆煙草吸ってるし。

なんで今まで捕まらなかったか不思議なくら…


「あんまり遅いと、代わりに人質に相手をしてもらわなくちゃいけなくなるのになぁ」

「……」


わたしの前に屈んだ澤田に、顎を持ち上げられる。


口が動かせない分、強く強く睨みつけた。

それなのに何も動じない青い瞳は悔しいほど綺麗で、深瀬くんの為にならわたしはこの人を殺してしまえるだろうと思った。


「…相変わらず可愛げのない女」


ふっ、と吐き捨てるように笑うと、手にしていた煙草を吸い、わたしの顔に大量に息を吹きかける。


「ゲホッ、」

「深瀬が待ち遠しいね。あいつの惨めで情けないところを見ても、好きだとか言ってられるかな?」


深瀬くんの『惨め』で『情けない』ところ──?


どういう意味で言ってるの?