こっち向いて、ダーリン。【改訂版】

「あ゛あ゛?!なんで俺があいつを探さなきゃなんねぇんだよ!」

「そうだ!咲良がひでぇことされてたんだよ!おめーのせいだかんな!」

「俺を付け回してんのはあいつだ!あいつが好きでやってんだろ!どんな目に遭おうが知ったこっちゃねえんだよ!」

「…やっぱ鬼畜だな」

「どうしようもねぇな」

「なにがだコラ」


俺を見て呆れた顔をする赤城と緑川。


何なんだよ。すげぇムカつく。


「逢川は健気におめーのこと想ってんのによ」

「感心するわ。深瀬が原因でひでぇことされたのにな」

「─はあ?何言ってやがんだ」


つーかいつもながら自由すぎだろ!


人の家に勝手に上がり込んで人の酒飲み始めるとは、どんだけ面の皮が厚いんだよ!


「澤田の野郎、思った通り逢川を狙わせたんだよ。それも汚ぇやり方する下っ端に」

「あいつら、前にマリファナしかやってねぇって言ってやがったけど、ぜってーそれだけじゃねぇよな」


──は。

腐りすぎだろ、北栄高校。捕まれよ、んな外道。


「んなことより、逢川マジでやばい状況でよ。俺らが間に合ったから良かったものの、そうじゃなかったら軽く自殺ものの体験してたんだぞ」