こっち向いて、ダーリン。【改訂版】

「落ち着けって金沢」

「無理だっての!!咲良をあんな目に遭わせたんだ!!ぜってー許さねー!!」


ドカドカと部屋に入り、当たり前のようにベッドに座る金沢。


「おめーがキレたって意味ねぇだろ」


金沢をなだめる緑川。


「お、いいもん飲んでんじゃねーか。って、こんな時間から飲み過ぎだろ」


我がもの顔で冷蔵庫を開け、ビールを取り出す赤城…。


「てめぇら、不法侵入だぞ。通報してやる」

「ぶっ、制服でビール片手にしてる奴が何言ってんだ」

「はあ?!もう飲んでやがんのか?!」

「ぶははは!!てめーが捕まるっつーの!!」


……。


「─っ、うるせえ!!いい加減スペアキー返せ!!勝手に使いやがって!出てけこの野郎共!!」

「久しぶりなんだしいーだろ。細けーこと気にすんな」

「何ビール配ってんだよ!人の酒飲んでんじゃねぇよ!」

「いーじゃねぇか。どうせ庄司兄貴が用意してくれたやつだろ?」

「なにが庄司兄貴だ!」

「それより深瀬。逢川探さねーで先に帰ってるとは、いい根性してんな」