こっち向いて、ダーリン。【改訂版】

「何が言いてぇんだよ緑川」

「まー、女とは微塵も縁のない生活送ってたからな」

「お前らだって同じようなもんだろうが」

「一緒にすんなよ。俺と赤城は普通に彼女いたことあるわ。今はいねぇけど」

「かっ…?!」


う、嘘だろ?!いつのまに!!


「金沢は今も昔もねぇけどな」

「うるせーな!ほっとけ!」

「こいつはガキすぎんだよ」

「なんだと?!」

「とにかく深瀬、お前は人付き合いを学べ」

「は?なにが人付き合いだボケ」

「言っても無駄だろーがな。とりあえずおめーの言葉で逢川が傷ついたのは確実だ」

「──」


…俺の言葉で、あいつが傷ついた?


「逢川、ひでー顔してたもんな」


失笑する赤城。


あいつ、俺のせいでそんなに傷ついたのか?


「あれは誰が見たって一目瞭然だろ」

「…だから何なんだよ」


そうだとしても、あいつが勝手に傷ついたところで俺にはなにも関係ねぇだろうが。


「おい、咲良傷つけんなよ!かわいそうじゃねぇか!咲良に謝れよ!」