こっち向いて、ダーリン。【改訂版】

「おめぇ女にその言いぐさはねぇだろ!」

「口出しすんな黄色頭!」

「これは黄色じゃねぇ!金だボケ!」

「何が金…」

「ね、ダーリン!わたし澤田って人に狙われてるんでしょ?めちゃめちゃ怖いから、ダーリンのバイクで家まで送ってほしいな!」

「はあ?!知らねぇよ!」


馬鹿じゃねぇのか?!誰がんなことするか!!


「え~?そんなこと言っていいの?わたし昨日緑川くんからいいこと聞いちゃったんだよ」

「うるせぇ!お前を守る気なんてくそもねぇって言ったはず…」

「ダーリンの家の住所」

「……は?」


うちの、住所???


「一人暮らしなんでしょ?これはもう本物のストーカーになろうかな~」

「…今すぐ俺の手で消してやるか」

「やだ、物騒なこと言わないでよ」

「物騒なことを言ってんのはお前だろうが」

「ダーリン…。どうしてわかってくれないの? 好きなんだよ。好きだからダーリンと一緒にいたいんだよ」


どうしてもなにも、俺が好きだとか意味不明なんだよ!それ以前に「好き」の感情がわかんねぇし、つきまとわれて面倒なことにしかなってねぇじゃねぇか!


俺をはめるつもりがねぇなら、いいとこ興味本位だとかその類だろ?!


自分の都合ばっか押しつけてんじゃねぇよ!!