こっち向いて、ダーリン。【改訂版】

「帰ろうとしてたのを俺らがばっちり拉致っといたんだよ」

「おっ、いい仕事するね緑川くん!」

「だろ?俺の女になれよ!」

「え、わたし金沢くんじゃなくて緑川くんに言ったはず」

「んな冷たいこと言うなよ!俺だって深瀬捕まえるの頑張ったんだからな!」

「そりゃありがたい。大儀であった」

「でも普段なら逃げられちまうのに、今日は簡単に捕まえられたな」

「なんかいつもと違うんだよな、深瀬」

「え、そうなの?どうしたの?ダーリン」

「うっ、うるっせぇな!お前らがしつこいんだよ!」


な、なんで逢川の顔を見ると身体が熱くなるんだよ!


「あれ?なんか顔赤くね?」

「…赤ぇな」


みんなの視線が俺に集中する。


ちくしょう!何なんだよ!


「ふっ!ふざけんな!!んなわけねぇだろ!」

「つーか、今の逢川の兄貴か?」

「─え?」

「今話してた、女といた男」


赤城の野郎、見てやがったのか。


逢川の顔、すげぇ引きつってんな。


…まさかこいつ、親父の不倫事情知ってんのか?