こっち向いて、ダーリン。【改訂版】

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次の日、朝っぱらから体育という最高にダルい時間割りの為、俺はホームルーム終了後にいつもの場所にサボりに向かう。


立ち入り禁止の屋上は、俺にとって一番のサボり場。


つっても、冬や悪天候時はいられねぇが。


今日みたいな日は、絶好の屋上日和。いつものようにベンチに寝そべる。


誰にも邪魔をされず、不快感なく一人の時間を堪能できるのは、この時くらい…


「…ちっ」

「──」


不自然な物音がしその方向へ視線を移すと、さっき隣の席にいた顔が。


「ダーリン!」


満面の笑みで駆け寄ってくる。


くそ、なんて奴だ。何から何まで俺の邪魔をする気か?


「ダーリンッ。いつもここでサボってたの?」

「お前は正真正銘のストーカーだな」

「それがなにか?警察に訴えても無駄だよ。わたしダーリンを殺す気なんて一切ないから」