幼なじみのメランコリー

「ほらよ」


そう言って、水谷くんはベンチに座った私の横にオレンジジュースを置いてくれた。


「……ありがとう。あ、お金」


「いいよ、それくらい。今そんな状況じゃないでしょ」


そう言って、水谷くんも自然に私の横に腰を下ろした。




追いかけて来てくれたのは大地だと思っていたけれど、水谷くんだった。