「え、うそ!?どこ!?」


私はその言葉を聞いてキョロキョロと辺りを見渡す。


けれど、人の気配なんて全くない。


だって、私たち以外に誰もいないんだから。


「フフッ。うっそ〜。ふうちゃん、最近水谷くんのことばっかり見てるよね?」


「えぇっ!?そんなことは…」


いや、待て。そんなこと大いにある。


あの二重人格発覚の一件以来、正直彼のことが気になってしまっていたからだ。


「隠してもバレバレだよ。水谷くんのこと、好きなの?」