騎士長を務める王は度々、訓練所に訪れ鍛錬に参加なさる。
王子は三節棍を支えに立ち上がり、一礼した。
疲れの滲んだ瞳で王を見上げる。
「葵、奉納試合は闘技奴隷の祥を相手に決めた。お前と年も近いし実力も互角、心して闘うがよい」
王陛下は凛と力強い声で告げられた。
「承知いたしました。ありがとうございます」
王子の返事に淀んだ様子は感じられない。
素直に王陛下のお言葉を受け止められたように見えた。
「身体は大事ないか、かなり鍛えてもらったと見える。奉納試合前、怪我や筋肉痛では闘えぬぞ」
王陛下は高らかに笑い、王子の頭に手を置き、王子の髪を無造作に撫でた。
「ご心配は無用に存じ上げます。奉納試合のお役目、見事果たして御覧にいれます」
王子は気丈に、ツンと澄まし顔で答えた。
王子は三節棍を支えに立ち上がり、一礼した。
疲れの滲んだ瞳で王を見上げる。
「葵、奉納試合は闘技奴隷の祥を相手に決めた。お前と年も近いし実力も互角、心して闘うがよい」
王陛下は凛と力強い声で告げられた。
「承知いたしました。ありがとうございます」
王子の返事に淀んだ様子は感じられない。
素直に王陛下のお言葉を受け止められたように見えた。
「身体は大事ないか、かなり鍛えてもらったと見える。奉納試合前、怪我や筋肉痛では闘えぬぞ」
王陛下は高らかに笑い、王子の頭に手を置き、王子の髪を無造作に撫でた。
「ご心配は無用に存じ上げます。奉納試合のお役目、見事果たして御覧にいれます」
王子は気丈に、ツンと澄まし顔で答えた。



