「わぁー!リコめっちゃ上手いね!」

「さすがリコ!」


そういう声が聞こえてきたのは、訓練前の自由時間の時だった。

(自由時間とは、それぞれが苦手分野を練習する時間である)


「え〜?でもこれ、苦手分野だよぉ〜?」

そういったのは、Aランクのリコと呼ばれる人物であった。



…こちらの世界でもこういう人間がいるのである。



「苦手でもこんな出来るってリコちょ〜すごい!」

「得意な事とかどんだけ出来るの!?」


友人の褒め言葉によって調子に乗り始めたリコは、辺りを見渡しながらいう


「まぁ、こん中だったら私が一番上手いかもね」

(((自分で言うんじゃねぇよ!)))


家庭科室にいる全員が思ったが、口には出さない

何たって、ここはランクが全て。彼女がCやDランクだったら反論を
あげることが出来たものもいるかもしれない


…だか、彼女はAランクである。ここにAランクより上の人間がいる訳が無い

ここにG.R. の誰かがいる訳が無いと誰もが確信しているのである



反論がなかった事でさらに調子を上げたリコは、隅にいる彼女を見つけた。


その彼女は、髪をふたつにたばれている、美人だったが…

手の中にある作ったと思われるものはなんなのかよく分からないものだった。

単刀直入に言えば、下手くそだったのだ。



そんな彼女を、リコがほっとくわけが無い




「そこの端に座ってる人〜!なに作ってるの〜?」

あえて、動かずに大声で言うもんだからみんなが注目し始めた。


「わ、私ですか…?」


話し掛けられた当人は、面倒くさそうな顔をする


「何それ〜?カエル?茶色のカエルなんて変わってるねぇ〜?」


確かに、彼女の中にあるものは何かわからないくらい歪な形だった。


ここにいる全員が思った。

(((BランクかCランクの人、どんまい…!)))


リコもCランクだと思ったのか、容赦ない



「くま、ですけど」


「え〜!クマだったの?形変すぎて分かんなかった〜w」


「苦・手・分・野なので」


怒りが少し込められたその言葉を聞くと、リコは彼女に歩み寄った。


そして、彼女の手の中からくま(仮)を取り出し、












────ビリビリに破いた




「やりすぎでしょ…」

「あの子可哀想…」




「はぁ?あんたら何ランクよ。私はAよ!反論出来ないくせに!」

リコがそういうと教室が静まり返る



「リコ…さん?」


「?なによ」



リコの返事を聞くと、彼女はリコに紙を押し付けた

「!?な、何よいきなり…」


リコがその紙を見ると、
























────翌日から、貴方はDランクとして扱われます。






















「…は?な、何よコレ」

紙の内容をとったリコは、彼女を睨む。



「何よコレ!あんた、まさか先生から盗んできたわけ!?」



リコの怒鳴り声を聞くと、彼女は静かに言葉を紡ぎだした。



「翌日からあなたは、Dランクとして扱われます…って書いてない?」


「だ、だから、」


「ほんとは処分なんだけどね」


「…は?」


「Sランクの者に迷惑行為をした場合、処分を受けるって法則、いくら何でも知ってるでしょ?」


「…ま、まさか、」


「Sランク、上原神子によって貴方はランクを3つ下げられますって
言えば、分かる?」




「う、うそ…」





「え、Sランクの人なの!?」

「ミコさんなの…やば!」


教室がざわつき出す




「処分なんだけど、私が下手くそなのも悪いから軽くしといたよ」





「あ、え、」


大ダメージを受けているリコに、最後の攻撃。





「あれ、理解出来なかったかな?あ、そうだよね、苦手と得意の区別も
つかないんだもんね」




そう耳元で呟くと、ミコは家庭科室からあっという間にいなくなった










G.R. No.2 上原 神子(ミコ)