いよいよ本格的な平木加菜捜しに出た。
その平木加菜がいるかもしれない町へ行くために電車に乗っている。

廉「あとどれくらいで着くんだ?」

弘樹「そろそろじゃないのか」

廉「姉ちゃん遠くないって言ったじゃん」

夏蓮「言ったけど、近いとは言ってないよ」

廉「え〜」

弘樹「大人しくしてろよ、こっちまで憂鬱になるじゃねえか」

夏蓮「そうだ!そうだ!」

廉「悪かったよ」

弘樹「まぁでも、真面目な話少し遠いかもな」

夏蓮「そうね〜」

廉「俺達が降りる駅はあと何駅先なんだ?」

弘樹「初めて行くからな。よくわからん」

そんな話をしていると。3人が降りる駅に着いたことを知らせるアナウンスが流れた。

夏蓮「この駅ね」

弘樹「降りますか」

廉「やっとかよ」

3人が降りた駅はとても古く、無人駅となっていた。

廉「すげえ古いなこの駅」

夏蓮「すごいね!無人駅なんて始めて見た!」

弘樹「それに、人通りも少ない所に駅があるなんて、俺達が住んでる町とは大違いだな」

弘樹「それはともかく、とりあえず駅から出ましょう。」

そうして3人は駅から出た。
そして3人は実感する。この町は物凄い田舎だってことに。

廉「さてどうするか」

弘樹「取り敢えずこの町の人に俺の絵を見せてどこにあるか聞いてみよう」

弘樹「と言いたいところだけど」

夏蓮「なに?」

弘樹「どこかで昼御飯食べましょうか」

廉「食おう食おう」

弘樹「どこで食べる?」

夏蓮(よし!)

夏蓮「あ、あの!」

弘樹「どうしました?お腹減ってないですか?」

廉(あっそういえば)

夏蓮「弁当作ってきたから、食べよう?」

弘樹「本当ですか!ありがとうございます。」

夏蓮は弁当箱を開けた。
弁当箱を開けると色鮮やかに並べられたバランスの良いおかずたちがずらり、そしておにぎりが入っていた。

弘樹「これ本当に夏蓮さんが作ったんですか?」

夏蓮「うん!食べて食べて!」

弘樹「それじゃあ、いただきます」

弘樹(すげえ)

弘樹「とっても美味しいです!」

夏蓮「本当?」

弘樹「本当ですよ!誰が食べても同じ反応しますよ」

夏蓮「そっかそっか。ありがとう!そこまで言ってくれるなんてうれしいよ!」

夏蓮(よっしゃ!時間かけて作った甲斐があった!)

廉(頑張ったな)

廉「俺も食べよう」

夏蓮が作った弁当を仲良く3人で食べているなか時間はどんどん過ぎていく。
でも、焦らなくてもいい。
まだ旅は始まったばかりだ。