加奈「ここが私達の家だよ」

3人は加奈の恋人であり、弘樹の前世の人物
の事を聞くために加奈の家にあがった。

加奈「さぁ、上がって」

弘樹「お邪魔します」

廉「お邪魔します」

夏蓮「お邪魔します」

加奈「そうだ!せっかくだから君達もかっちゃんに会っていきなよ」

四人はひとつの部屋に入った。
そこは、恋人の遺影がおかれている部屋だった。

加奈「ただいま、かっちゃん」

加奈はおりんを鳴らした。
四人は静かに手をあわせた。

加奈「よし!挨拶もすんだとこで別の部屋で話の続きをしよっか」
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4人は部屋についた。

夏蓮「あの〜1つ聞いていいかな」

加奈「なんですか?」

夏蓮「さっきの部屋においてあった写真は?」

加奈「さっき言った私の幼馴染みの人です」

廉「ほんとに弘樹そっくりだったな」

加奈「そうでしょ?」

夏蓮「ドッペルゲンガー...ほんとにいるんだね」

加奈「それで、そのかっちゃんについてなんだけど」

加奈「かっちゃんの名前は平木和宏。私の幼馴染みで婚約者だった人」

加奈「かっちゃんと私は小さいときからずっと一緒だった。何をするにも隣にはいつもかっちゃんがいたの」

加奈「私が泣いてるときは一番近くで慰めてくれた。私が笑ってるときは一緒に笑いあっていた」

夏蓮「ひろくんみたい」

廉「うん」

弘樹「何言ってるの?全然違うでしょう」

夏蓮「そんなことないよ!ひろくんはすごく優しいよ。」

廉「そうだよ。自分で気付いてないだけだ」

加奈「それにかっちゃんとは小さいころ結婚の約束をするくらい仲が良かったの」

加奈「それで中学生の時にかっちゃんのことを幼馴染みの好きから恋愛の好きになって告白して、付き合い始めたの」

加奈「そして15歳の時にかっちゃんといつまでも一緒にいようって中学生だけど約束をした。そしてその日にこの町全体が見える高台に行って町の景色を見た。その時に私は今度は家族で来ようねって言ったの」

弘樹(俺が夢で見た場面だ)

加奈「でも、その次の日にかっちゃんは倒れて病院に運ばれたの。そのときかっちゃんは末期のガンになってて、余命は2ヶ月と宣告された」

加奈「それからかっちゃんはきついだろうけど、私にはそんな表情を見せずに頑張ってた。だから私は泣かないと決めた」

加奈「そして、かっちゃんの最後の日が来た」

加奈「絶対に泣かないと決めたはずなのにやっぱり泣いちゃって。文句まで言っちゃったの」

加奈「なんで?大人になったら立派な結婚式挙げて、家族みんなで仲良く暮らそうって約束したじゃない。嘘つき!って言っちゃったの」

加奈「最低だよね」

加奈「それからおもいっきり泣いちゃって」

加奈「でもね、かっちゃんは笑いながら私にこう言ったの」

______「嘘つきは泥棒の始まりだって言うだろ?」

「俺は生まれ変わったら、加奈という宝を見つけだして、そして連れ出す。何年かかっても」

「そしたらまた、結婚式挙げて幸せになろう」______

加奈「中学生なのにそんなこと言ってたんだよ?でも嬉しかった」

加奈「そうやってかっちゃんは約束してくれたの」

加奈「ここまでがかっちゃんと私の過去だよ」