先輩は手を振って出ていった。
いきなりすぎて私はまだ気持ちが整理できていない。
こんなことになると思ってなかった。
「帰るか……」
昇降口に降りると愛美がいた。
「凪!おつかれ~」
「愛美!?帰ってなかったの?」
「ちょっと委員会がね!凪なんかあったの?」
「え?あぁ…。」
やっぱり私って顔に出やすいのかな。
「凪、少し話す?公園寄ってかない?」
「うん。」
私達は公園に向かって歩き出した。
外はもう日が暮れかけている。
「凪話してくれる?」
「あのね、実は中村先輩に告白されたの。」
「ほへ!?」
「いきなり好きな人いる?って聞かれて、それからーーー……。」
「そっか。凪の真っ直ぐなところは私も好きなの。そのままでいいんだよ。福浦くんが好きならそれでいいの。」
「うん。中村先輩も今までと変わらない、優しい先輩だよ。勇輝が好きなのに間違いはないよね。」
ありがとう愛美。
いてくれてよかった。