ゆっくりと本棚を元の位置に戻す。 何冊もの書物がバラバラと床に落ちた。 普通に倒れ込む本棚を抑えれば良いところなのに、玲斗の所為で二度手間だ。 「 おい玲斗!何急に、危ないじゃ…!」 少しは怒ってやろうと腕の中の玲斗に顔を向けた。 グイッ すると、玲斗が腕をグッと掴んで身体を離した。 更に怒りが湧いたから、一層の事コイツを怒鳴り散らしてやろう。 「 おい、玲斗!何すんだよ…!」