ガタガタガタ… 殴った壁際の本棚がバランスを失い、こちら側に倒れ込んできたのだ。 「 …へっ?」 呆気に取られていると、机に突っ伏していたはずの玲斗がこっちへ向かってくる。 「 ちょ…紵恋!危ないって!」 んなっ、玲斗こそ危ないじゃん! クッソ…もうこうなったらこうするしかなくない? ガッ… 覚悟を決め、そのまま寄ってくる玲斗を抱き止めながら本棚の傾斜を体当たりで抑えた。 「 …っぶね、セーフ。」