『あたし帰るね。』


『うん。』


もう2度と来ないであろう
隼人の部屋を出ていく。


ドアノブに手をかけて
外に1歩出ると、
雨音の強さに驚いた。


通りで寒いはずだ。


精一杯の声を振り絞って

『ばいばい。』


背中越しに聞こえる


『ばいばい。』

が本当に終わりなんだって
心が傷んだ。