Be Girl-翼のゆくえ-

セイヤは顔だけこちらに向けると、ニコリと微笑み軽く会釈をした。

そして私達は無言のまま5分ほど歩き、ハルカの家に着いた。

豪邸とも言える家の玄関はカギがかけられておらず、中に入っても誰もいないようなひんやりとした空気が漂っている。

「両親がほとんど帰ってこないみたいなんだ」

セイヤがそう私に教えてくれて、セイヤの後に続くように階段を上った。

コンコン


階段を上がって一番奥の部屋のドアをセイヤがノックした。

反応は無く、中には誰かがいるような気がしなかった。


カチャ


ゆっくりとセイヤがドアを開けた。

カーテンを閉めきり散らかった部屋の中には、金髪で真っ白な顔をした女子が一人、ベッドにもたれかかって虚ろな目でこちらを見つめていた。