「でも本当は特別な人間なんていないんだよ。みんなそれぞれ悩んで苦しんで、それでもなんとか生きてるんだ。それは僕もナナミちゃんも同じ。そうやって悲しい事や辛い事を自分の中に閉じ込めて、自分はこういう人間だからと決め付ける事は間違いだよ。泣きたい時は泣けばいいんだよ」
ナナミはカズオの言葉を聞きながら、もう一度涙を流した。
それは先ほどまでの悲しい涙ではなくて、カズオに対しての嬉しさの涙だった。
ナナミはカズオの胸に顔を埋め、カズオはまた戸惑いながらナナミの首に両腕を回した。
トクン。トクン。トクン。トクン……
カズオの心臓の鼓動が聞こえる。
暖かい音が一定のリズムでナナミの体に届く。
何か、すごく大きなものに抱かれているような感覚だった。
優しい何かに覆われて、これまでの自分の行いを全て洗い流し、そして新しい自分を守りつづけてくれるような、そんな気分だった。
初めて感じるその感覚に、ナナミは涙が止まらなかった。
そのままベッドに横になり、2人は朝まで抱き合ったまま眠っていた。
ナナミはカズオの言葉を聞きながら、もう一度涙を流した。
それは先ほどまでの悲しい涙ではなくて、カズオに対しての嬉しさの涙だった。
ナナミはカズオの胸に顔を埋め、カズオはまた戸惑いながらナナミの首に両腕を回した。
トクン。トクン。トクン。トクン……
カズオの心臓の鼓動が聞こえる。
暖かい音が一定のリズムでナナミの体に届く。
何か、すごく大きなものに抱かれているような感覚だった。
優しい何かに覆われて、これまでの自分の行いを全て洗い流し、そして新しい自分を守りつづけてくれるような、そんな気分だった。
初めて感じるその感覚に、ナナミは涙が止まらなかった。
そのままベッドに横になり、2人は朝まで抱き合ったまま眠っていた。
