Be Girl－翼のゆくえ－

学校に行っても、大声で騒ぐ男子や楽しそうに話をしている女子に対して冷めた感情を抱くナナミ。

同級生が随分と子供に見え、居心地の悪さを感じるようになった。

そんなナナミが５年生の夏を迎えた頃、母親が自分の店を持つ事になった。

繁華街の路地裏にある小さなスナック。

母親の愛人らしき男の出資で、その店は開店する事ができた。

しかし、その頃のナナミには喜びも何も感情は存在しなかった。

ナナミはその頃から学校にほとんど行かなくなり、母親の手伝いをする毎日が始まった。

学校は自分の居場所では無いと感じていたナナミにとって、それは好都合だった。

母親を嫌い、店に来る男達もナナミは大嫌いだった。

このような場所の方が自分には適していると半ば諦めのように思っていた。