トンネルを抜けるたびに、景色が大きく変化していく。
都心からほんの1時間ちょっと離れるだけで、180度変化する風景。
山がハッキリと見え、遠くに感じている空が妙に近くに感じる。
外の空気には触れられないが、きっといつも吸い込む空気とは違うような気がする。
まるで自分までもが変わっていくような錯覚に陥り、私達は少しだけ子供の頃の話で盛り上がり始めた。
話の内容は覚えていないけれど、みんなが楽しげに話している顔が印象的だった。
トンネルの中で電車が減速をし始める。
暗闇の中を抜け、光が見えたその瞬間、一面に広がる真っ青な海が視界に飛び込んでくる。
「すご~い!」
リンは目をキラキラさせながら言った。
「子供じゃないんだから」
笑顔でそういうハルカは、これまで見た事もない優しい顔をしていた。
私はその横で、笑っていられる事を幸せに思った。
以前の楽しかった関係が戻ってきたように感じた。
誰も言葉にはしないが、思いは同じだったと思う。
都心からほんの1時間ちょっと離れるだけで、180度変化する風景。
山がハッキリと見え、遠くに感じている空が妙に近くに感じる。
外の空気には触れられないが、きっといつも吸い込む空気とは違うような気がする。
まるで自分までもが変わっていくような錯覚に陥り、私達は少しだけ子供の頃の話で盛り上がり始めた。
話の内容は覚えていないけれど、みんなが楽しげに話している顔が印象的だった。
トンネルの中で電車が減速をし始める。
暗闇の中を抜け、光が見えたその瞬間、一面に広がる真っ青な海が視界に飛び込んでくる。
「すご~い!」
リンは目をキラキラさせながら言った。
「子供じゃないんだから」
笑顔でそういうハルカは、これまで見た事もない優しい顔をしていた。
私はその横で、笑っていられる事を幸せに思った。
以前の楽しかった関係が戻ってきたように感じた。
誰も言葉にはしないが、思いは同じだったと思う。
