Be Girl-翼のゆくえ-

騒ぎを聞いて、何人かの教師がやってきた。

ハルカはそのまま職員室に呼ばれたが、周りの女子生徒が口裏を合わせたおかげで、30分足らずで解放された。

しかしながらハルカの怒りは収まらない様子で、保健室にいるはずのユキの所に行くと言い出し、私達はそれを必死で止めた。

ようやくハルカは落ち着き始め、もう日も暮れかけていた教室の中で、冷静な口調で口を開いた。

「ミサキ。頼みがあるんだけど、聞いてくれるよね?」

酷く嫌な予感がした。

「ナナミ、リン。ちょっと援交用のケータイ出してくれる?」

机の上にはハルカのそれを足して、3つのケータイ電話が並んだ。

「これ、全部私の親の口座から引き落とされるようになってるケータイだから、アンタはメールの保存ボックスに入ってるメールをピョン吉に送りまくればいいから!」

私はすぐに保存ボックスを確認した。

そこには『死ね』とか『殺す』という言葉を、文字数制限までビッシリ書かれたものが保存されている。