Be Girl-翼のゆくえ-

私は…どうすれば……

あの日から広がった世界。
自由で満たされていた世界が急に狭くなったような気がした。

私にはこれを拒む勇気はきっと無い事を理解していた。

学校に着き、SHRが終わった休み時間。
ハルカが私の席にやってきて、問い詰める。

「ねぇ。何でメールも電話も無視なワケ?まさかやらないなんて言わないよね?」

私は……どうすれば……

イジメなんてしたくない。
でも、もうイジメられるのは絶対に嫌だ。

戸惑う私に、ハルカは追い打ちをかけるように言う。

「私達って友達だよね?」

私はイジメられてたあの頃に、瞬間的にタイムスリップしたような気になった。
自由も権利も何も無い頃の私。


あの頃には絶対戻りたくない……!


「昨日はごめん。疲れて寝ちゃってた。もちろんOKだよ」

私は、私のために私の心にウソをついた。

そしてこのウソは、後々まで私の心を苦しめる事になるのだった……