Be Girl-翼のゆくえ-

トイレから出た私を、3人は不敵な笑みで迎える。

「あ!似合ってんじゃん」

「バカっぽくてイイ~」

「ちょっとロリ入ってんじゃね?」

3人の口から、そんな言葉が飛び出してくる。


マックの中で、注文していたものを持つのは私。
自然にそういった役目を押し付けられている。

トレイを持って2階に上がる。奥の窓側のテーブル席が彼女達の指定席。

「空いてるじゃん。ラッキー!」

リンはわざわざオーバーリアクション気味に声を出した。

「あんまり人が多いところじゃ話しにくいしね。この辺、どこに知り合いがいるかわかんないし」

ナナミのその発言の真意は理解できなかったが、ハルカの口から思いもよらぬ言葉が出た。

「あのさ。イジメ、止めてあげてもいいよ」

「え?」

私は思わずハルカの顔を見上げていた。

まるで救いを求めるように。
命乞いをするように。