「どうしてもあの漫画の続きが読みたいから、家まで借りに行っていいかな?」
ケンジが言って、リンが戸惑っている間に玄関のベルが鳴った。
扉を開けると、笑顔のケンジが立っていた。
背が高くて、少し肌が黒くて。
その黒い肌と、笑うと見える真っ白な歯のコントラストがリンは大好きだった。
「上がっていい?」
呆然としているリンに向かって、悪戯なまでの笑顔でケンジは言った。
返事を聞かずに靴を脱ぎ、一直線に階段を上がっていくケンジ。
慌ててそれを追いかけるリン。
「どうしたの急に…」
まだ状況が呑み込めないリンは、目の前で本棚を探すケンジに言った。
「いや、だから電話の通り!」
本棚から目を離さず、ケンジは答える。
「あった!」
目的の漫画を見つけたケンジは笑顔で本棚からそれを取り出し、自分の鞄の中に入れた。
そのエナメルのスポーツバッグの中には、ドロドロになってクシャクシャに丸められているサッカーのユニフォームが入っていたが、そんな事はお構いなしだ。
ケンジが言って、リンが戸惑っている間に玄関のベルが鳴った。
扉を開けると、笑顔のケンジが立っていた。
背が高くて、少し肌が黒くて。
その黒い肌と、笑うと見える真っ白な歯のコントラストがリンは大好きだった。
「上がっていい?」
呆然としているリンに向かって、悪戯なまでの笑顔でケンジは言った。
返事を聞かずに靴を脱ぎ、一直線に階段を上がっていくケンジ。
慌ててそれを追いかけるリン。
「どうしたの急に…」
まだ状況が呑み込めないリンは、目の前で本棚を探すケンジに言った。
「いや、だから電話の通り!」
本棚から目を離さず、ケンジは答える。
「あった!」
目的の漫画を見つけたケンジは笑顔で本棚からそれを取り出し、自分の鞄の中に入れた。
そのエナメルのスポーツバッグの中には、ドロドロになってクシャクシャに丸められているサッカーのユニフォームが入っていたが、そんな事はお構いなしだ。
