学校が終われば本屋か家に真っ直ぐ向かっていたのに、教室に残って騒いだり、どこかに遊びに出かけたり。
毎日が楽しい日々に変わり、それが続いていた。
ファッションやメイク。
同年代の誰もが興味を持っている事に、同じように興味を持ち始めた。
服やアクセを誰かに褒められる度に、少しずつケンジとの距離が近づいているような気がした。
ただ見ることだけで満足していたケンジの笑顔を、いつか自分だけのものにしたいと思い始めていた。
ケンジとは相変わらずの関係だった。
ごく稀にリンの席にやってくる時の用件は、新しい本を貸してくれという事だけ。
かといって、リンにケンジに声を掛けるだけの勇気は無い。
ある日の土曜日。
何もやる事が無くて、一日中家の中でゴロゴロしていたリンの携帯電話が鳴った。
ケンジからだった。
番号の交換はしたけれど、一度も連絡を取り合った事は無かった。
初めて画面に浮かぶ『ケンジ』という文字。
違和感は覚えたけれど、心が浮き立ってもきた。
毎日が楽しい日々に変わり、それが続いていた。
ファッションやメイク。
同年代の誰もが興味を持っている事に、同じように興味を持ち始めた。
服やアクセを誰かに褒められる度に、少しずつケンジとの距離が近づいているような気がした。
ただ見ることだけで満足していたケンジの笑顔を、いつか自分だけのものにしたいと思い始めていた。
ケンジとは相変わらずの関係だった。
ごく稀にリンの席にやってくる時の用件は、新しい本を貸してくれという事だけ。
かといって、リンにケンジに声を掛けるだけの勇気は無い。
ある日の土曜日。
何もやる事が無くて、一日中家の中でゴロゴロしていたリンの携帯電話が鳴った。
ケンジからだった。
番号の交換はしたけれど、一度も連絡を取り合った事は無かった。
初めて画面に浮かぶ『ケンジ』という文字。
違和感は覚えたけれど、心が浮き立ってもきた。
