中学時代の彼女は、漫画ばかり読んでいるいわゆるオタク女子だった。
少女漫画から少年漫画、青年漫画、成人漫画……
漫画とつくものならば何でも読み、今でも当時ほどでは無いにしろ、部屋は漫画だらけらしい。
そんなリンだったが、３年間ずっと思いつづけていた男子生徒がいた。
彼とは２年生の時を除けばずっと同じクラス。
誰からも好かれるようなさわやかな好青年で、ケンジという名前だった。
いつもケンジの周りにはたくさんの人がいて。
彼はずっと、笑顔を見せていた。
リンはそんなケンジを遠くから見つめる事しかできずにいた。
自分のような人間が話し掛けてイイわけがない。
それに……話し掛ける勇気なんて無い。
それでも良かった。
彼は私のことなんて知らないだろうし興味も無いだろう。
でも、彼の笑顔を見つめる自由はこんな私にもある。
それで良かった。それだけで……
少女漫画から少年漫画、青年漫画、成人漫画……
漫画とつくものならば何でも読み、今でも当時ほどでは無いにしろ、部屋は漫画だらけらしい。
そんなリンだったが、３年間ずっと思いつづけていた男子生徒がいた。
彼とは２年生の時を除けばずっと同じクラス。
誰からも好かれるようなさわやかな好青年で、ケンジという名前だった。
いつもケンジの周りにはたくさんの人がいて。
彼はずっと、笑顔を見せていた。
リンはそんなケンジを遠くから見つめる事しかできずにいた。
自分のような人間が話し掛けてイイわけがない。
それに……話し掛ける勇気なんて無い。
それでも良かった。
彼は私のことなんて知らないだろうし興味も無いだろう。
でも、彼の笑顔を見つめる自由はこんな私にもある。
それで良かった。それだけで……
