Be Girl-翼のゆくえ-

私は……もうアナタが知っている私じゃない……

「…なんだっていいじゃん…何でもいいじゃん!ほっといてよ!!」

何か大切なモノが壊れるような音が聞こえた。



そして、ようやくここで涙が出た……

逃げるように階段を上がった。
思いっきり部屋の戸を開けると、目の前には心配そうに座っているリンがいた。
リンがいる事さえも忘れるくらいに、私は冷静さを失っていた。

「ごめん…迷惑かけちゃった?」

リンはそう言うと、いつも明るい彼女の表情が曇った。
私にはそれがとても重大な事のように思え、無理に笑顔を作ろうとした。

「大丈夫!何でもないから…」

「そう?ならイイんだけど」

何事も無かったようにリンはまた布団の中に潜り、私に背を向けて横になった。
意外なその反応に私は驚き、一瞬時が止まる。