Be Girl－翼のゆくえ－

教室に戻り、午後からの授業を受けていた。

緊張の糸がピンと張っていたのが解けて、私は必要以上に気持ちが緩んでいる事がわかった。

窓から差し込む太陽の光が暖かくて、ついウトウトしてしまう。

ブルブルブル…

その時、ケータイが震える。

私は先生にバレないようにコッソリと机の下で画面を開き、それを覗き込んだ。

-メール受信　セイヤ-

ボタンを押して、本文を開く。

『ハルカがいなくなった。今すぐハルカの家に来て！』

最初に飛び込んできた一文だけで、私は頭の中が真っ白になった。

深くて底が見えない穴の中に突き落とされたような感覚。

『行かなきゃ…』

そう思ったときにチャイムが鳴り、授業の終わりを告げた。

私は急いでハルカを探しに行こうと教室を飛び出した。

そんな私の異変にいち早く気付いたのはリンだった。

「ミサキ！どうしたの？」

リンは私を呼び止め、そのワケを聞いてきた。

すぐにその場にナナミもやってきて、私の顔を覗き込んだ。